• 診察
  • 医師
  • check

リウマチとは、関節の炎症により軟骨や骨などの組織が破壊されてしまう病気です。初期症状がわかりにくく別物の疾患と間違われることも多いです。そんなリウマチの初期症状、治療方法などを見ていきましょう。

関節リウマチは長い付き合いになるって本当?

現在、関節リウマチの患者さんは約60万~70万人いると推定されています。

一昔前は関節が変形するのが、リウマチの特徴でした。
しかし今は、抗リウマチ薬や生物学的製剤と言う薬が登場したおかげで、関節が著しく変形することは少なくなりました。
痛みや腫れもかなり改善します。

少し前にある女優さんが、この病気であることをカミングアウトしたところ、ステロイドの副作用に苦しむだけだとか、関節が変形して不自由な生活を強いられるとか、治らないといったことが週刊誌などにも書かれていましたが、これは誤解です。

一昔前は、ステロイドで痛みや炎症を抑えるだけでしたが、今は抗リウマチ薬や生物学的製剤という有効な薬を使っています。
これらの薬によって、炎症を鎮火させて骨破壊を防ぐことができるようになりました。

真の病気の正体がまだ判っていないので「治る」と言う表現は使いませんが、「寛解」と言って、特に問題がない状態にまで持って行くことは可能です。

東京都内のある医大の附属病院が行った患者さんの調査では、寛解率は52%となっています。
約半分の人は、発症前とほとんど変わらない生活を送っています。

しかし、関節に大きな負担をかけるような重労働をしている人はほとんどいません。
病状にもよりますが、関節にはできるだけ負担をかけないようなデスクワークなどの仕事を選ぶ方がよいでしょう。

また、侵されるのは関節だけではなく全身に及ぶこともあります。
風邪をひいて発熱や体のだるさなどがある場合は、健康人でも重労働は厳しいでしょうから、尚更です。

既に仕事を持っていて発症した人の中には、今まで通りに重労働を続けている人もいます。
しかし、重労働の人の病状は悪化しがちです。

現代社会は、それでなくても厳しいご時世です。
健康人でも心身ともに疲れ果ててしまう厳しい状況なのが、今のご時世かもしれません。

「お金がないと生きていけないじゃないですか。
お給料のためには重労働も仕方がないのです」などと言われれば、医師も全血でサポートするしかありませんが、デスクワークに変更できないのだろうかと言うのが本音でしょう。
合併症などが出なければいいのだけどと、心配しながら経過を観察しつつ診察を行っています。

既に仕事に就いている人は、変更することが難しいケースが多いかと思いますが、学生さんが将来仕事を選ぶ時は、こういった点も考慮しましょう。

デスクワークなど重労働ではない仕事を選んでおく

リウマチは現在では決して不治の病ではありません。
しかし、通院やや経過観察は一生続ける必要があります。
将来的には通院の必要はなくなるだろうなどといったことを期待するのは厳しいのが現状です。

発症前と同様の生活を送っている多くの人は、少量の薬を飲んでコントロールしつつ、デスクワークなどの仕事で現在の厳しい世の中に対応しています。

この病気は、関節だけの問題ではありません。
関節リウマチと言うのが正式な病名ですが、侵されるのは関節だけではなく、全身に及ぶこともあります。

そのため、ドライアイや強膜炎など目は大丈夫か、心内膜炎や間質性肺炎や骨粗鬆症は起きていないかなどを適時チェックする必要があります。
また、合併症を来していないかなど、全身をチェックしつつ一生経過を見て行く必要があります。

将来的には、もっともっと良い薬が開発されるかもしれません。
しかし現時点では、経過観察が一生必要な病気です。

過労やストレスは、病状を悪化させる要因となります。
この点を考えると、将来、仕事を選ぶ際は重労働や肉体労働ではなく、デスクワークを選ぶのがベターでしょう。

普段健康な人でも、熱がある時や体がだるい時に、立ち仕事や長時間の重労働は厳しいでしょう。
リウマチになると、発熱することもあるし、体がひどくだるいということもよくあることです。

薬で寛解状態になっていても、それは花に例えると芽が出ていないのと同様の状態です。
土の上に芽は顔を出していないけど、まだ根っこは土の下に残っている可能性があります。
重労働でストレスや過労があるというのは、この根っこに水を与えているようなものです。
やがて芽が出て花が咲いてしまうかもしれません。

将来仕事を選ぶときは、このようなことも考えて、できればデスクワークなどの方が良いでしょう。