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リウマチとは、関節の炎症により軟骨や骨などの組織が破壊されてしまう病気です。初期症状がわかりにくく別物の疾患と間違われることも多いです。そんなリウマチの初期症状、治療方法などを見ていきましょう。

リウマチの進行速度は患者によって異なる

関節リウマチは、全身の関節が次々に破壊されていく病気です。

多くの患者さんは寛解と悪化を繰り返しつつ、あまり進行することなく経過します。
しかし、悪化しながら確実に進行して行くタイプの患者さんも、おられます。
また、比較的軽症だけど寛解することはなく、長期間今一つ調子が良くないと言った状態が持続する、低空飛行というタイプの患者さんもいます。
悪性リウマチと言って、血管炎や胸膜炎などの合併症を起こすタイプも1%ほどですが、あります。

進行を4段階に分けると、ステージ1は炎症で関節液が溜まって、腫れや痛みがある段階です。
まだ軟骨も骨も破壊されていません。
この段階で適切な医療を受けることが理想的です。

ステージIIになると、骨膜が増殖して軟骨の破壊が始まります。
骨の破壊も起こってきます。

ステージIIIにまで進行すると、軟骨はほとんど破壊して、関節は変形を来します。
変形すると、機能を失ってしまいます。
そして筋肉が萎縮して、脱臼が起きることもあります。

さらに悪化してステージIVになってくると、破壊が進んで骨同士がくっついて、関節が動かなくなります。

少しでも進行を遅らせるために、患者さん自身ができることは、月並みですが、充分な睡眠を取ることが大切です。
夜更かしはNGです。
また、ストレスもリウマチを悪化させます。
自分なりのストレス解消法を見つけましょう。
「これをやっている時は楽しい」というものを見つけることが、ストレス解消になるでしょう。

アルコールも控えめにしましょう。
タバコは絶対にダメです。
火に大量の油を注いでいるようなものです。

関節に負担をかけない日常生活の工夫も大切です。
重い荷物を手に持つのではなく、キャリーを使う、マグカップに指をひっかけるのではなく両手で持つなどで、進行の速度を遅らせることが可能です。
また、お布団よりもベッドの方が起き上がる時に膝や足首に優しいです。

小さなことですが、ほんのちょっとのことでも毎日気をつけることが大切です。
少しの心がけで、進行を遅らせましょう。

患者の7割は症状があまり進行しない

リウマチ患者さんの約7割は、軽症のままあまり進行することのないタイプです。
関節の破壊の進行がゆっくりで、手足の指などの小さな所のみの変形にとどまることが大半です。
この7割の患者さんは、大きな機能障害には至らず、変形のために手術を受けなければならないということは、まずありません。

このタイプのリウマチ患者さんは、激しい肉体労働を除いて、家事や仕事にも大きな支障はなく自立した生活を送っています。

残りの3割のリウマチ患者さんは、長い年月の間に徐々に進行して行くタイプです。
全身の関節が徐々に破壊して行くタイプと、急速な速度で多くの関節が破壊するタイプがあります。

全身には68個の関節がありますが、進行の速度が速いタイプは、10年後に50以上が破壊されています。
進行の速度がゆっくりなタイプでは、10年後に破壊されるのは20~30か所です。

軽症のままであまり進行しない7割の人は、手足の指など10か所程の破壊にとどまることが大半です。

一度破壊された関節は、残念ながらもう元に戻すことは今の医学では、まだできません。
再生医療の進歩を待っている状態です。

では、破壊を防ぐことはできないのでしょうか。
破壊を食い止めたり、進行の速度を遅らせることは可能です。
そのためには腫れた関節をそのまま放置しないこと、なるべく早く腫れを治めることが重要です。

腫れたままの状態にしておくと、遅かれ早かれ、いずれは関節が変形してしまいます。
骨が破壊される前に手を打つことが、非常に重要です。

機能面から見ても、進行の速度は一人一人違います。
7割の人は、多少痛みはあるけど運動制限はなく、健康な人と同様の生活が可能か、動かすと痛い関節はいくつかあって重い物を持つことはできないけど、ほとんどの動作は可能です。
7割の人は介護が必要になることなく、生活しています。

リハビリも大切です。
専門の理学療法士などからリハビリを受けるとベターですが、患者さん自身で手軽にできることもあります。
親指をできるだけ小指の付け根に近づけるエクササイズや、指先をできるだけ手首に近づけるエクササイズなどがあります。
医師や看護師に教えてもらうと良いでしょう。